幼児の成長と発達の研究により、現在、受け継がれている幼児教育のあり方が、現在の社会・家庭環境に合わなくなりつつあることに注目し、幼児のより豊かな心と身体と精神のバランスの取れた成長を願い、広島YMCAとして独自のチャイルドケア事業専門を開設しました。
従来からあった全日制の総合保育の幼児園が、東広島YMCA総合幼児園としてサンスクエア東広島に開設されました。
YMCAが行う5日間の独自の保育カリキュラムには、自然体験活動に教育・組織キャンプのパイオニアとして培ったYMCAの野外教育メソッドを取り入れ、語学では、幼児期から楽しく英語に親しむことができるよう広島YMCAの語学事業や体育専門スタッフによる水泳、体操、情操教育のための茶道、華道、書道などを組み込み、それぞれ専門スタッフが保育や指導にあたっています。
室内保育にとどまらず、大自然に飛び出し四季折々の風の中、からだをいっぱい動かして五感を鍛え、知・徳・体のバランスの取れた人間形成を促します。
将来にわたり「生きるチカラ」を発揮できる基礎を幼児期に作ります。
The experience that lasts a lifetime.
キャンプで刻まれたすばらしい経験は、その人の人生の中でずっと生き続けます。
キャンプはすべてのキャンパー一人ひとりの全人的な成長、聖書によって示された人格の涵養(かんよう)を基礎として、その時代と社会に対応しながら運営されていくものであり、青少年に対する有効な教育の手段です。
そして、キャンプという非日常的生活の中で得たものが人間の成長にとって大切なものを伝えていく働きとなることを願いとしています。
これらの体験をとおして青少年が生命(いのち)を尊重し、お互いに信頼し合うことを学び、精神、知性、身体の「全人的な成長の場」となることを期待し以下のYMCAキャンプ7つの目的を掲げています。
森の探検
動物ふれあい
山登り
芋植え・芋ほり
公園
お泊り会
※本園は週2回の自然体験活動を展開しています。
広島県と島根県の県境にある雲月山。
広大な敷地に、メインロッジとキャンプサイトを備える広島YMCAのキャンプ場です。
大自然に囲まれ、さまざまな自然体験活動を行うことができます。
20ヘクタールの広大な敷地に、宿泊センター・ロッジ・コテージ・キャンプ場などがあります。
大自然の真っただ中、夏も涼しく静かな環境で、子ども達は思い切り活動することができます。
1920年、大阪YMCAが六甲山東麓南郷山で天幕生活によるキャンプを行い、これが日本最初の組織キャンプといわれています。
その後、1923年には、東京YMCAにいち早くジョン・デューイ研究会が発足し、全人教育の視点より少年部が開設されました。
1931年には山中湖において第1回「家族キャンプ」が始められました。
1932年には、小林弥太郎の寄贈による野尻湖畔のキャンプ地において、男子中学生の5週間に渡る組織教育キャンプ「野尻学荘」も始められ、YMCAの大きな柱である組織キャンプ活動の基礎が築かれました。
YMCAは日本の野外教育会において、常に先駆的役割を果たしてきました。
現在では、全国20カ所にキャンプ場を持ち、多くの教育キャンプを展開しています。
東広島YMCAの総合幼児園においても、YMCAキャンプのノウハウをふんだんに活かした自然体験活動を毎週展開しています。
幼少期にできる限り多くの運動体験を
5歳までに成人値の80%の神経系ができあがります。
子どもの成長過程での体格や神経器官の発達を説明する際、「スキャモンの発育曲線」が使用されます。
成長が完成する成人値を20歳で100%として、体格や神経系、内分泌系の組織発達の特徴を4つのパターンに分けてグラフにしているものです。
これによると神経系統の発達は、生まれてから5歳頃までに成人値の80%に達し、12歳でほぼ成人値の100%に近づきます。
言いかえれば、5歳ごろまでにさまざまな運動体験を行い、神経系の伝達経路の下地作りをしておくことが、将来の運動の好き嫌いに大いにかかわってくると言えるでしよう。
YMCAでは、運動が好きになり、運動することを生活に取り入れ、生涯にわたり健康な生活ができるよう、この時期にさまざまな運動体験を子ども達に提供しています。
また、正しい運動習慣やトレーニンク理論に裏打ちされた指導を行うため、インストラクター専門校を卒業した専門スタッフがその指導に当たっています。
スキャモンの発育曲線
YMCAの体操は、子ども達のスポーツ活動として、とても人気があります。
広島YMCAウエルネス事業部の協力により、体操専門の専任コーディーネーターが監修した体操プログラムで、子ども達の神経系の発達やバランス能力を養います。
指導は体育を専門に学んだ、経験豊富な専門スタッフが指導に当たります。
YMCAのスイミングは、アクアティックとも呼ばれ、ただ単に水泳の技術を学ぶだけのものではありません。
水を媒体にした教育活動であり、自分の命を守るための技術を身につけます。
また、体温より低いプールの水での皮膚刺激や水圧による胸部の圧迫で呼吸筋が鍛えられ、風邪をひきにくい元気なカラダを作ります。
冬から春はYMCAウエルネス事業部のサッカー専任インストラクター指導の下、サッカーを保育活動に取り入れます。
走る、蹴る、ステップを踏む、跳ぶなどの全身運動で体力づくりを行うと共に、チームプレーを通して仲間との協調性を養います。
寒い中を走ることで大いに呼吸筋を使うため、喉が鍛えられ風邪などの疾病に対する抵抗力がつくようになります。
年中・年長(4~5 歳)では、茶道・華道・書道を取り入れています。
日本の伝統文化である茶道や華道も、子ども達にとっては、初めて経験する異文化であり、子ども達は興味を持って取り組むことができます。
自分でも楽しく取り組め、できるようになる喜びが、子ども達の情操を豊かに発達させていきます。
人とのふれあいの中で、芸術や音楽で思いっきり自分を表現するYMCAのアートやリトミック活動は、子ども達の想像力をはぐくみ、自己表現力を豊かにします。
絵を描くこと、クラフトを作ること、音楽に合わせて踊ることの「じょうずにできる」が目的ではなく、その活動の際に生じるココロの豊かさの成長を第一に考え取り組んでいます。
ことばを覚えはじめる2歳から、専任講師によるカリキュラムと教材を活用して、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4つの力を、段階的に着実に育成します。
子ども達が飽きずに集中できる変化に富んだ30分~60分のレッスンで楽しみながら英語力を伸ばします。
YMCAでは、多くのボランティア活動を展開しています。
東広島でも大きな災害があったり、紛争で苦しむ難民のための募金活動や障がいがある子ども達をサポートする駅伝大会への参加などで、社会貢献の機会を作っています。
子ども達には参加することの意味を良く話し、社会的な弱者に寄り添う気持ちを育てています。